FX初心者必見!失敗しないための始め方・やり方!まずやることや稼ぐコツを解説
「FXを始めたいけれどちょっと怖いから、まずは失敗しない(損しない)ために情報収集を」という方も多いですよね。
そこでこの記事では、これからFXを始めようと考えている初心者に、必要な知識を大きく3つの観点から解説していきます。
【FXを始める前に理解しておきたいこと】
- そもそもFXでは何をすると利益が発生するのか
- FXを正しく始めるために絶対に知っておかなければいけない知識やルール
【FXの準備段階では具体的に何をすべきか】
- FXを始めるためには軍資金はいくら必要か(何円から始めるべきか)
- FXを始めるまでにどんなステップで何をすれば良いのか(FXの始め方)
【FXを始めた後に損せず稼ぐ方法やコツ】
- 何を見てどういう取引をすればいいのか(トレードのやり方)
- 大きな損失を出さずに正しくトレードする方法
- 今後稼いでいくために何を勉強すれば良いのか
この記事を読めば、FXの始め方や稼ぎ方が分かるようになっています。初心者にも分かりやすいように具体例を出しながら説明するので、ぜひ参考にしてください。
FXとは何をするものなのか?分かりやすく解説
FXとは投資方法の1つで、為替レート(1ドル何円かなど)の動きを予想して売買を行う金融商品です。通貨を買ったり売ったりすることによって、利益を得られます。
例えば為替レートが「1ドル100円」の時に円からドルへ両替したとしましょう。
ドルから円に戻す際に為替レートが「1ドル110円」と円安になっている場合は、10円得することになりますよね。
仮に1,000ドル両替した場合は10円の得×1,000ドルとなり、10,000円得することになります。
為替レートは常に変動しており、このレートの変動を利用した投資がFXです。
少額の資金で大きな取引ができ、投資初心者でも効率よく利益を上げられる一方、しっかりと理解しておかないと大損するリスクもあります。
FXでお金を稼げるのはなぜか?利益の出し方(儲け方)を2種類解説
FXでお金を稼げる仕組みを解説していきます。
FXで利益を出す方法は以下の2つです。
- 為替差益(安く買って高く売る、高く売って安く買う)
- スワップポイント(金利が高い通貨を買う、金利が安い通貨を売る)
それぞれの方法について見ていきましょう。
FXで稼げる仕組み①:為替差益(=キャピタルゲイン)
為替差益とは為替レートの変動によって得られる利益です。先ほどの両替の例がこちらに当たります。
簡単に説明すると、このような流れで利益が発生します。
ドルを安く買う
↓
為替レートが動いてドルが高くなる
↓
持っているドルを買った時より高く売る(その差分が利益に)
例えば1ドル100円の時に円安になると予想して買ったとします。
予想どおり円安となり1ドル110円で売却すれば10円の利益を得られるというわけです。
もしこのとき1,000ドルを取引していれば、「10円の利益」×「1,000ドル分」=「10,000円の利益」が発生するということですね。
ただしFXでは「買ってから売る」だけでなく「売ってから買う」ということもできるんです。
例えば1ドル100円の時に円高になると予想して売ったとしましょう。予想どおり円高となり1ドル90円で買い戻せば10円の利益を得られるんですね。
また今は利益が得られるケースを紹介しましたが、損失も同じ理屈で発生します。例えば1ドル100円で購入し、その後90円へ下がってから売却した場合は10円の損失です。
ちなみにこのような為替差益はキャピタルゲインと言います。また買いをロングポジション、売りをショートポジションと呼ぶので、覚えておくと良いでしょう。
FXで稼げる仕組み②:スワップポイント(=インカムゲイン)
スワップポイントとは、2つの通貨の金利差を利用して得られる利益です。低金利の国の通貨を売って、高金利の国の通貨を買えば、各通貨の金利差が利益になります。
例えば金利-0.1%の日本円を売って、金利4%の南アフリカランドを買ったとします。この場合の金利差は4.1%なので、ポジションを保有している限り4.1%程度のスワップポイントを得られます(4.1%を365日で割ったものを毎日もらえます)。
【1ランド=7.4円の時に10,000ランド保有していた場合】
7.4円×10,000ランド×金利差4.1%÷365日=約8.3円(毎日もらえるスワップポイント)
なお代表的な低金利・高金利の国は以下のとおりです。
【低金利】
- 日本(円):-0.1%
- スイス(スイスフラン):-0.75%
【高金利】
- トルコ(トルコリラ):14%
- 南アフリカ(ランド):4%
※2022年2月時点
ただし同じ理屈で損失が発生することもあります。
例えば金利4%の南アフリカランドを売って、金利-0.1%の日本円を買ったとしましょう。この場合の金利差は-4.1%なので、ポジションを保有している限り-4.1%÷365日のスワップポイントを損失することになります。
また金利は一定ではなく、各国の金融政策や経済事情によって変動します。金利が大きく変動すると、スワップポイントの減少や損失になるリスクがあるため、金利は定期的に確認しなければなりません。
さらに高金利の通貨は為替レートが変動しやすいため、スワップポイントよりも為替レートによる損失が大きくなる恐れがあります。金利や為替レートを考慮しながらポジション保有しなければならないため、初心者にはハードルが高い利益の出し方です。
ちなみにスワップポイントはインカムゲインや金利調整とも言うため、知識として覚えておくと良いでしょう。
正しくFXをするために知っておきたいルールや専門用語・基礎知識
ここではFXをはじめるにあたって、理解しておかなければならない7つの専門用語を紹介します。
- ロット
- レバレッジ
- 必要証拠金
- スプレッド
- ロスカット
- 通貨ペア
- ピップス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ロットを理解しよう
ロット(Lot)とは、FXの取引量の単位です。
一般的に「1ロット=1,000通貨」もしくは「1ロット=10,000通貨」として設定されていることが多いです。「1ロット=1,000通貨」のFX業者でドル円の取引を行うなら、1回の取引で最低でも1000ドル分は売買しなければいけません。つまり「30ドルだけ買いたい」みたいなことは基本的にできないのです。
ただし1ロットごとの取引量はFX会社によって異なります。1通貨から取引可能なFX業者であれば、30ドル分の取引もできるでしょう。
ロット数を増やすほど利益を増やせますが、その分リスクも高くなります。したがって取引前に利用するFX会社の1ロットごとの取引量を確認しておかなければなりません。
低資金から始めたいのであれば、取引単位が低いFX業者を利用するのがおすすめです。
レバレッジを理解しよう
レバレッジとは、自己資金よりも大きな金額で取引できる仕組みのことです。通常、資金が5万円ならば5万円分の取引しかできませんよね。
しかしレバレッジを活用すれば、5万円を使って5万円以上の取引が可能となります。
仮に資金5万円で10倍のレバレッジをかけたとしましょう。この場合、50万円分の取引ができ、少ない資金でも大きな利益を得られます。ただしレバレッジが大きくなるほど、同じ理屈で損失リスクも大きくなるので注意が必要。
したがってレバレッジを小さくした方が、リスクを抑えた取引が行えます。ちなみに国内FX会社は金融庁の規制によってレバレッジは最大25倍です。
必要証拠金を理解しよう
FXは最大25倍のレバレッジによって、少ない資金で大きな取引をすることが可能だと説明しました。逆に言うと、取引したい金額の1/25(=4%)は必要になるということです。
この最低限必要になる資金のことを、必要証拠金と言います。取引したい金額に応じて必要証拠金を口座に入れておかなければいけないので注意してください。
一般的に、必要証拠金は以下の計算式で求められます。
【レバレッジ25倍の場合】
現在の為替レート×取引数量×1/25(4%)
個人でFX取引を行う場合、基本的には4%以上の証拠金を預けなければいけないケースが多いです。
仮にドル/円が100円の時に1,000通貨で取引する場合は、100円×1,000通貨×4%で、必要証拠金は4,000円です。つまり10万円の取引をするのに、4,000円の必要証拠金を入金しなければいけないということですね。
DMM FXやみんなのFXなどでは証拠金シミュレーションが行えます。自分で計算することに不安がある方はこういった機能を活用するとよいでしょう。
ロスカットを理解しよう
ロスカットとは、一定水準以上の損失が出た際に強制的に決済が行われるようにする制度です。
「必要証拠金の50%を下回ると強制的にロスカット(強制決済)される」といったことが各FX業者で決められているので、取引の前に確認しておきましょう。
レバレッジによって資金以上の取引ができるFXは、相場の変動によって資金以上の損失を被る可能性があります。ロスカットはそういった際にさらなる損失が拡大するのを防ぐために設けられています。
ただ、暴落や暴騰といった相場の急変動が起きた場合、ロスカットが間に合わず資金以上の損失を被る可能性も。
したがって初心者の内は、高レバレッジなどのリスクの高い取引はやめておいた方が安心です。
スプレッドを理解しよう
スプレッドとは、通貨の売値(Bid)と買値(Ask)の差のことです。売値が100.000で、買値が100.002の場合、スプレッドは0.002円(0.2銭)となります。
スプレッドは取引する度にかかることから、FXにおける取引手数料ともいわれています。したがってスプレッドは小さい方がお得であり、効率よく利益を出したい場合はスプレッドも意識して取引しなければなりません。つまりなるべくスプレッドが小さいFX業者を利用するのがおすすめです。
またスプレッドは通貨ペアによって異なり、ドル/円やユーロ/ドルのように取引量が多い通貨ほど小さくなります。小さいスプレッドで取引したい場合は、取引量の多い通貨ペアで取引しましょう。
通貨ペアを理解しよう
通貨ペアとは、実際の取引で売買する通貨の組み合わせです。ドル/円やユーロ/ドルというように、通貨を「/」で区切るのが正式な表記です。
ドル/円を買う場合はドルを買って円を売るという意味になります。反対にドル/円を売る場合は、ドルを売って円を買うという意味です。
pips(ピップス)を理解しよう
ピップス(pips)とはFXで利用されている共通単位です。例えば「ドル/円が20pips変動した」というように、通貨ペアの変動幅やスプレッド(買値と売値の差)の単位として利用できます。
1pipがいくらになるかは通貨ペアによって異なります。一般的には以下の通りです(ドル/円やユーロ/円といったクロス円の場合)。
- 1pip=1銭(0.01円)
- 10pips=10銭
- 100pips=100銭
したがって、100円から101円に上昇した場合は100pips上昇したとの表現が可能です。
ちなみに取引量が大きくなるほど、1pipが変動した際の影響が大きくなります。
【例】
1,000通貨 | 10,000通貨 | |
1pip変動 | 10円(0.01円×1000通貨分) | 100円 |
10pips変動 | 100円 | 1,000円 |
100pips変動 | 1,000円 | 10,000円 |
上記のとおり、取引量が多くなるほど1pipあたりの利益は大きくなります。
↑この条件で「月に10,000円の利益を上げたい」と考えたとします。
1,000通貨だと10,000pips分の利益を上げなければなりません。しかし10,000通貨であれば1,000pipsで10,000円の利益を上げられます(もちろん損失の影響も同じように大きくなります)。
毎月10,000pipsや1,000pipsの利益を得るのは難しいです。したがって、FXで大きな利益を得ようと考えているのであれば、基本的には取引量を大きくしなければなりません。
FX初心者は元手いくらから始めるべき?最適な軍資金の額とは
初心者の場合は資金を10万円以上は用意しておくのがおすすめです。慣れないうちは1万円~5万円程度から投入して取引をし、慣れてきたら徐々に投入額を増やしていくのが良いでしょう。
ちなみにFXを始めるための最少額は、以下の通りです。
※1ドル118円でドル/円の取引を行う場合
レバレッジなしの時に必要な最低額 | レバレッジ25倍の時に必要な最低額 | |
10,000通貨から取引可能なFX口座の場合 | 118万円 | 47,200円 |
1,000通貨から取引可能なFX口座の場合 | 18万円 | 4,720円 |
1通貨から取引可能なFX口座の場合 | 118円 | 5円 |
そのため理屈上は、1通貨から取引可能なFX口座を利用し、レバレッジ25倍の取引を行えば5円から始められます。
ただしFXの最低資金=稼ぐために最適な資金というわけではない
ただし上で説明した最低資金は、あくまで理論上の話。FXで稼ぎたいとなったら当然それなりの金額を取引しなければいけません。
例えば資金118,000円・レバレッジ10倍で取引を行った場合。月に3万円の利益を得たいと思うならば、月間300pips以上稼がなければいけない計算になります(簡単ではありません)。
【計算式】
・118,000円÷118円×10倍=10,000通貨(10,000通貨までの取引ができる)
・10,000通貨×1pip(0.01円)=100円(1pip動いたときの利益)
・30,000円(目標)÷100円(1pip動いたときの利益)=300pips
月間150pipsしか稼げないのであれば、取引量を2倍(資金も2倍)にする必要があるかもしれません。
このように稼ぐことを目的としているのであれば、資金は少なくとも10万円以上は必要になるでしょう。
※なおこれはあくまでザックリとした目安です。この運用方法を推奨しているわけではありません。
FXの始め方!初心者が今から利益を上げるまでのステップを順番に解説
「FXを始めるにはどんなステップでどんな準備をすれば良いんだろう?」
「初心者がまずやるべきことは何?」
という方に、FX初心者が進むべきステップを順番に解説していきます。以下のような流れに沿って勉強・実践していきましょう。
- まずはFXの取引手法を理解する
- トレンドに気づけるようにしておく
- FXのエントリー方法(順張り・逆張り)を決める
- 取引する通貨ペアを選ぶ
- FX口座を選ぶ
- デモトレードを行う
- 実際に取引をしてイメージとのギャップを埋める・改めて戦略を考える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ステップ①:まずはFXの取引手法を決める
まずはどのような手法でFXの取引を行っていくかを考える必要があります。
FXの取引手法は大きく分けて以下の5つです。
手法 | 詳細 |
スキャルピング | 数秒から数分の短時間で何度も取引し、小さな利益を積み重ねていく手法。初心者向きの取引手法だが、禁止しているFX会社も多いのがデメリット。 |
デイトレード | 数十分~1日の間で取引する手法。基本的には日を跨がずその日のうちに決済するのが一般的で、初心者には最初に実践してほしい取引手法。 |
スイングトレード | 2~5日の間で取引する手法。デイトレードよりも少し期間が長い分、利益(損失)が多い。デイトレードほど頻繁に取引を行わないため、時間があまり取れない方におすすめ。 |
ポジショントレード | 1週間以上ポジションを保有する取引手法。期間は取引手法で1番長く、年単位での取引が一般的。取引機会は少なく1度に狙える利益は大きいが、エントリー前にしっかりと分析しなければならないため、初心者にはハードルが高い。 |
システムトレード(自動売買) | ツールを活用して自動取引する手法。機械が全て行ってくれるため時間や感情に左右される心配がない。技術も不要で初心者でも利益を上げやすい。しかし経済指標などの急な相場変動に弱いため、変動次第では大損するリスクがある。 |
様々な取引手法がありますが、ポジションの保有期間が長いほど損するリスクが高まるため、しっかりとチャート分析する必要があります。したがって、FX初心者の方は比較的短期間でポジションを決済するデイトレード・スイングトレードがおすすめです。
自分のライフスタイルを考えつつ、どのようなスタイルでトレードをするか決めてみてください。
ステップ②:トレンドに気づけるようにしておく
勝率の高い取引を行うためには、トレンドについても理解しておかなければなりません。FX相場におけるトレンドは大きく分けて以下の3つです。
トレンド | 詳細 |
上昇トレンド | 為替レートが継続して上昇していく流れのこと。上昇トレンドに入ると価格の上昇を予想しやすく、買いでポジションを取ると比較的利益を出しやすい。 |
下降トレンド | 為替レートが継続して下落していく流れのこと。下降トレンドに入ると価格の下落を予想しやすく、売りポジションを取ると比較的利益を出しやすい。 |
レンジ | 為替レートが上昇・下落どちらの動きも見せない状態のこと。レートがどちらに動くか予想しにくいため、下手に手を出すと損失が膨らむ危険がある。そのためレンジ相場では、取引を控えるトレーダーが多い。 |
為替レートがどのトレンドなのか理解しておけば、利益を出せる確率は高まるでしょう。ただ、為替レートは常に上げ下げを繰り返しています。
したがって、トレンドが出ているからといって一方向へ常に値が動くわけではありませんし、途中でトレンドが転換することも考えられます。トレンドを意識しながら、しっかりとチャート分析を行って売買タイミングを探ることが大切です。
ステップ③:FXのエントリー方法(順張り・逆張り)を決める
続いては、エントリー方法を理解し戦略的にトレードできるようにしましょう。
- 順張り
- 逆張り
順張りとは上昇トレンド時に「買い」、下降トレンド時に「売り」というようにトレンドに沿って取引する方法です。為替チャートの流れに素直な注文方法で、上手くトレンドに乗れれば利益を大きく得られます。
逆張りとは順張りの反対で、上昇トレンド時に「売り」、下降トレンド時に「買い」というようにトレンドに逆らって取引する方法です。レンジ相場やトレンド転換点時には有効な取引方法といえるでしょう。
どちらにもリスクはありますが、逆張りはしっかりと転換点も見極める必要があります。失敗すると負けが続き、損失が大きくなるリスクが高いです。初心者の方はトレンドに沿って取引する順張りをおすすめします。
ステップ④:取引する通貨ペアを選ぶ
初心者の場合、取引する通貨ペアも慎重に選ばなくてはなりません。初心者におすすめの通貨ペアは以下の3つです。
- ドル/円
- ユーロ/ドル
- ユーロ/円
ドルや円・ユーロはメジャー通貨と呼ばれています。メジャー通貨は取引流通量が多いため、為替レートが安定しており取引のコツを掴みやすいです。迷ったら、王道も言える「ドル/円」を選ぶと良いでしょう。
したがって、FX初心者の方はメジャー通貨同士の通貨ペアに絞ってトレードすることをおすすめします。ただ上記の通貨ペアはあくまで「おすすめ」であって、相性の良い通貨ペアは人それぞれ違います。
そのため初心者は取引する通貨ペアを1~2つに絞り、取引経験を積みながら相性の良い通貨ペアを見極めなければなりません。また初心者がやりがちな失敗として、多数の通貨ペアで取引することが挙げられます。
確かに多数の通貨ペアをチェックすれば、多くの売買ポイントを見つけられるため利益を出しやすいです。しかし売買ポイントが多ければ、その分だけ損失リスクも増します。そのためいきなり多数の通貨ペアで取引するのはおすすめしません。
ステップ⑤:利用するFX口座を選ぶ
どんな手法で取引をするのか・どんな通貨を扱うのかによって選ぶべきFX口座は変わります。
以下のようなポイントを見て選んでみましょう。
選び方 | 詳細 |
スプレッドは狭いか? | 前述のとおり、スプレッドはFXにおける実質的な取引手数料です。したがってスプレッドが狭いほど取引手数料を抑えて取引でき、利益を出しやすくなります。 |
約定力はどうか? | 約定力とは、注文を成立させる力のことです。約定力が弱いと注文したいタイミングでピッタリ注文することができません。為替レートの動きが激しいFXでは、注文の成立が数秒間遅れるだけで、大きな損失になる可能性もあります。したがって、約定力の強いFX会社を選ばなければなりません。「約定率」と「約定スピード」を口コミなどで確認しておくと良いでしょう。 |
取引ツールは使いやすいか? | 取引ツールが使いやすいかも取引には大切な要素です。取引ツールが使いにくいと、スムーズな取引ができませんし、誤操作によって意図しないところでポジション保有する危険性があります。 |
デモトレードは可能か? | FX取引の体験ができるサービスです。本番前に取引を試したり練習したりできるので、初心者はデモトレードができる口座を選ぶのがおすすめです。 |
少額取引が可能か? | 「とにかく少額で取引がしたい」という場合は、最低取引単位が小さい口座を選ぶと良いでしょう。例えば「1,000通貨単位から」「1通貨単位から」というFX口座がおすすめです。 |
評判は良いか? | 取引ツールの使いやすさや約定力も口コミで確認できます。またそもそも、初心者は利用者の多いFX口座を使うのがおすすめです。 |
その他手法にあった特徴を持っているか? | 例えばスキャルピングをするなら、そもそもスキャルピングが禁止されている口座を選んではいけません。またスワップポイント狙いなら、取引したい通貨のスワップポイントが高い口座を選ぶ必要があります。 |
当サイトでは、DMM FXをおすすめしています。
ステップ⑥:デモトレードを行う
デモトレードとは、FX会社が無料提供している「FXの体験トレードができるサービス」です。仮想マネーと実際の為替レートを利用しているため、リスクをかけることなく、本番と同じ感覚でFXを体験できます。
FX初心者の方はまずデモトレードを行って、FXの感覚を掴むとよいでしょう。FX会社によっては実際の取引ツールでデモトレードを行える場合があります。
実際の取引中に操作ミスしないためにも、デモトレードの段階で操作方法や操作のしやすさなどを確認しておくとよいでしょう。
ステップ⑦:実際に取引をしてイメージとのギャップを埋める・改めて戦略を考える
いよいよ本番です。実際に取引をしてみましょう(詳しい手順は次の章で解説)。
FX取引は実際にやってみなければ分からないこともたくさんあります。そのためいったん取引をしてみてイメージとのギャップを埋めます。実際に体験してみて分かったことを踏まえて、改めて自分がどのようにFXをやっていくかを考えてみましょう。
・トレード手法は最初に選んだもののままで良いのか?
・資金は本当に足りそうか?
など。
また実際に取引をすることにより、自分に足りない知識が分かるようになってきます。情報収集の精度も上がるので、少しずつ上達できるように学んでいきましょう。
FXのやり方!実際の取引の流れや手順を解説
利用するFX会社を決めたら、取引に向けて準備していきます。取引の流れは以下のとおりです。
- 口座を開設する
- 開設した口座に資金を入金する
- トレード戦略を練る
- 取引画面で操作を行い、新規注文をする
- トレード日記をつける
それぞれの手順について解説します。
手順1.FX口座を開設する
選んだFX会社の新規口座開設からFX口座の開設を行います。開設方法は各FX会社によって異なりますが、準備しておくべきものは以下の2つです。
- メールアドレス
- 必要書類
メールアドレスはFX会社からの連絡を受け取るために必要です。普段から使っているGmailやYahoo!メールなどフリーメールアドレスでも問題ありません。
必要書類には大きく分けて、本人確認書類とマイナンバー関連書類の2つがあります。主な本人確認書類は以下のとおりです。
- 健康保険証
- 運転免許証
- 住民基本台帳カード
- 住民票の写し
- パスポート
- 印鑑登録証明書
- 在留カード
- 特別永住者証明書
次にマイナンバー関連書類を見ていきます。主なマイナンバー関連書類は以下のとおりです。
- マイナンバーカード
- 通知カード
- 個人番号付き住民票
口座開設時に必要な書類を確認して、準備しておきましょう。口座開設申請後、FX会社による審査が行われ問題なければ、口座開設は完了です。
手順2.開設した口座に資金を入金する
開設した口座に資金を入金していきましょう。入金額は必要最小資金よりも少し多めに入金することをおすすめします。
前述のとおり、最低取引が10,000通貨であれば45,000円の資金。最低取引が1通貨であれば100円の資金を入金すれば取引可能です。しかしぎりぎりの資金だと損失次第ではすぐにロスカットするリスクがあり、余裕を持った取引が行えません。
したがって、資金は少し多めに設定することをおすすめします。
手順3.トレード戦略を練る
FXで利益を出すには取引前にしっかりとトレード戦略を練っておかなければなりません。トレード戦略はトレーダーによって様々ですが、ここでは初心者が最低限押さえておくべきことを紹介します。
初心者が最低限押さえておくべきこととしては以下が挙げられます。
- 取引する時間帯はいつにするか
- 重要な経済指標の発表は控えていないか
- 重要なニュースの有無(例:ロシアのウクライナ侵攻など)
- 為替チャートのトレンド確認
- レジスタンス・サポートラインの確認
- FXサイトに掲載されている相場分析レポートの確認
- エントリーポイント、利益目標、損切りラインをそれぞれ決める
取引する時間帯を決め、極力同じ時間で毎日取引しましょう。取引する時間帯を固定しておけば、為替レートのパターンを発見しやすくなり、トレードの質を高められます。
なおサポートラインとは、下値を支えているラインのことです。相場の水準を維持しており、サポートライン以上は下落しにくいといわれています。
反対にレジスタンスラインは、上値を維持しているラインのことです。レジスタンスライン以上は上昇しにくいといわれています。
サポートラインとレジスタンスラインはトレーダーが相場の中でも特に意識しているポイントです。利益確定や逆張りの目安となる他、ラインを突き抜けると一気に為替レートが動くため、トレード戦略を練る際に各ラインがどこなのか確認しておきましょう。
手順4.取引画面で操作を行い、新規注文をする
出典:DMM FXの取引ツール
上記の画像はDMM FXの取引画面です。取引画面の基本的なイメージは画像のとおりとなります。
新規で注文する場合、注文ボタンでエントリーが可能です。取引数量(Lot)を決めたうえで、売りたい時は左の青いをクリックすれば売りでエントリー可能です。
反対に買いでエントリーしたい場合は、右の赤いボタンをクリックします。
ただし上記はあくまで一例です。FX会社によって取引画面は違いますし、取引の操作方法や操作難易度は異なります。したがって、実際の取引画面や細かい操作方法を知りたい方は各FX会社の公式サイトで確認しましょう。デモ口座を試してみるのもおすすめです。
手順5.FXトレード日記をつける
トレード日記とは、FXの取引において自分の手法や考え方・エントリー根拠などを記録したものです。トレード日記をつければ、過去の自分の取引を見返すことで取引の癖や性格などを発見でき、トレードの質を高められます。
トレード日記をつけるタイミングは大きく分けて以下の3つです。
- 取引する前
- ポジション保有中
- 決済後
まず取引する前に、売買する根拠やなぜそう思ったか・どんなトレード戦略を考えているのかなどを書き込みます。
実際に売買したら、ポジションを保有している間の心境を書き込みましょう。心情などを書き込むことで自身の性格を認識できます。
決済後は損益額など取引結果を記入しておき、実際のチャート画面をスクショなどして残しておくことも大切です。というのもトレード日記は書いて終わりではありません。
取引後もしくは取引がない土日にまとめてトレード日記を読み直し、分析や反省を行って次週の取引に活かす必要があります。したがって、実際のチャート画像は忘れずに残しておきましょう。
FXトレード日記で最低限記録しておくべき事柄は以下のとおりです。
- 取引日
- 売買した時間
- 取引した通貨ペア
- 取引時の相場環境
- 取引量(Lot)
- 利益目標と損切りライン
- 売買価格
- トレード戦略と売買根拠
- 損益結果
- 反省点
- 実際のチャート画像
億を稼ぐトレーダーやプロと呼ばれるトレーダーはみんなトレード日記をつけています。トレードの質を上げたい、本気で利益を増やしたいのであれば、必ずトレード日記をつけましょう。
初心者がFXで大損しないためのコツ・失敗を避けるための対策
上手に取引すれば億を稼ぐことも夢ではないFXですが、今まで紹介したとおり、下手にトレードすると大損するリスクもあります。初心者がFXで大損しないためには、コツをしっかりと押さえておかなければなりません。
- 損切ルールを決めて徹底する
- 損小利大を意識する
- ハイレバレッジでの取引は避ける
- むやみにポジションを持たない
それぞれ詳しく解説します。
損失を減らすコツ①:損切りルールを決めて徹底する
損切りとは、損失を抱えているポジションを決済することです。つまり損切りルールとは、「ここまで損失したら損切りしよう」と事前に決めておくことです。
トレーダーによって損切りルールは様々ですが、大事なのは「自分が許容できる最大損失額」を事前に決めて、決めた損失額に到達したら絶対損切りすること。
損切りは「自分の負けを認める」ことを意味するため、非常に難しい判断です。「待てば戻るかもしれない」と感じることもありますが、そのままにしておくとどんどん損失が膨らみ、大損するリスクが高まります。
長く取引するためには、損切りルールを徹底し、損失を最小限にすることが大切です。
損失を減らすコツ②:損小利大を意識する
損小利大とは、損失を小さく利益を大きくしてトータルで利益を得る考え方です。例えば、5回取引して結果が以下のようになったとします。
- 1回目:-2,500円(負け)
- 2回目:10,000円(勝ち)
- 3回目:-2,500円(負け)
- 4回目:10,000円(勝ち)
- 5回目:-2,500円(負け)
上記の場合、5回取引して3回負けているため勝率は40%です。しかし、トータルの損益は12,500円で利益を出しています。このように、損小利大を意識しておけば、勝率が5割を下回ってもトータルでプラスにできます。
損失を減らすコツ③:むやみなハイレバレッジ取引は避ける
前述のとおり、FXはレバレッジをかけることで少額の資金でも大きな取引が可能です。そのため資金効率がよく、少ない資金でも大きな利益を得られます。
しかし同じ理屈でレバレッジが大きくなるほど、損失リスクも大きくなります。損切りになれていない初心者だと、1回の損失で資金が0になることも少なくありません。
ただしレバレッジをかけないのであれば、必要資金は多くなります。ハイレバレッジでの取引はメリットも大きいので「どの程度相場が動いたらどれくらいの損失になるのか」をシミュレートしたうえで、リスクを許容できる範囲内でレバレッジをかけると良いでしょう。
損失を減らすコツ④:むやみにポジションを持たない
むやみにポジションを持たないことも大切です。FX初心者が陥りやすい失敗としては以下のことが挙げられます。
- すべてがチャンスだと感じ手当たり次第取引する
- 負けを取り返そうと損切り後すぐにポジションを持つ
こうなってしまうと、無駄な取引が増えてしまい、トータルでマイナスになりやすいです。特に負けを取り返そうとする取引は冷静さを失っているため、大損しやすくなります。
このようにむやみにポジションを持つことを、通称「ポジポジ病」と呼びます。ポジポジ病を回避するには、しっかりとトレード戦略を練ってポイント以外では取引しないことが大切です。
また負けて冷静さを欠きやすい方は、一時的にチャートから離れるなどの対策を立てておくとよいでしょう。
チャートの分析方法!FXで稼ぎたいならこういう点を見よう!
利益を出し続けるには根拠のあるポイントで売買する必要があります。売買ポイントを探るうえで欠かせないのがチャート分析です。
チャート分析方法はトレーダーによって千差万別ですが、大きく分けて以下の2種類の方法があります。
テクニカル分析 | 過去の値動きをチャートで表し、それを分析することで今後の値動きを予測する方法 |
ファンダメンタルズ分析 | 政治や経済などから相場を分析する方法 |
FX初心者におすすめのトレード方法4つを、ザックリと解説していきます。ここではどのようなものかをある程度把握し、その後書籍などで本格的に学んでみるのがおすすめです。
初心者におすすめの分析方法①:移動平均線を使った手法(テクニカル分析)
FX初心者に一番おすすめのトレード方法は、「移動平均線」を使った手法です。移動平均線とは「設定した期間の価格から平均値を計算し、チャートにグラフで表示したもの」のこと。
例えば過去200日間の価格を平均し、それをチャートで表します。これを見ることによって、トレンドの転換点やサポートライン・レジスタンスラインを判断しやすくなるのです。
※用語解説
サポートライン | 「これ以上、価格は下落しないだろう」と考えられるライン |
レジスタンスライン | 「これ以上、価格は上昇しないだろう」と考えられるライン |
また移動平均線は、複数の期間ものを組み合わせることによって「買いシグナル」「売りシグナル」を判断するヒントにもなります。
例えば、下のチャートはドル/円の日足チャートです。そこに200日移動平均線(赤)と50日移動平均線(水色)を組み合わせて表示してあります。丸がついたところで、50日移動平均線(水色)が200日移動平均線(赤)を上抜けていますね。
このように短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けることは、一般的に上昇トレンド入りのサインとされています。これを「ゴールデンクロス」と呼びます。
逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を下抜けると、一般的に下降トレンド入りのサインとされています。これを「デッドクロス」と呼びます。
そのため基本的には、以下のようにトレードをするのがおすすめです。
・ゴールデンクロスで「買い」→デッドクロスで「決済」
・デッドクロスで「売り」→ゴールデンクロスで「決済」
※もちろん必ずうまくいくというものではないので、トレードは自己責任で行うようにしてください。
移動平均線は数多くあるテクニカル指標の中で、もっとも基本的で分かりやすいものと言えます。また移動平均線は世界中のトレーダーが注目しているテクニカル指標です。まずはこの移動平均線を理解してから、他のテクニカル指標にもチャレンジしてみましょう。
初心者におすすめの分析方法②:MACD(マックディー)
移動平均線を理解することができたら、「MACD」を使ったトレードにも挑戦してみましょう。
MACDは「移動平均収束拡散手法」とも呼ばれており、移動平均線を発展させ、より精度を高めるために開発されたテクニカル指標です。
MACDにはMACDライン(青)とシグナルライン(黄色)の2本が使われます。
一般的には以下のように判断することが多いです。
・MACDラインが0よりも上にある時は上昇トレンド(買い)
・MACDラインが0よりも下にあるときは下降トレンド(売り)
※必ずうまくいくわけではありません。
また、MACDラインとシグナルラインのゴールデンクロスやデッドクロスは、前述した移動平均線と同じく「買い」や「売り」のシグナルとしてヒントにすることができます。
移動平均線を理解していれば、MACDは比較的使いやすいテクニカル指標です。
初心者におすすめの分析方法③:RSI(アールエスアイ)
移動平均線やMACDはトレンドを判断することができますが、「RSI」は相場の「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」といった状況を判断するテクニカル指標です。
RSIは「相対力指数」とも呼ばれており、一定期間の相場の「値上がり幅」と「値下がり幅」を基にして計算されます。
RSIの数値は0〜100で示され、一般的には「70〜80を超えると買われ過ぎ」、「20〜30を下回ると売られ過ぎ」で相場が反転するサインになります。
つまり以下のような、トレードのヒントにすることができるのです。
・RSIの数値が70%〜80%を超えた場合は買われ過ぎであるため「売り」
・RSIの数値が20%〜30%を下回った場合は売られ過ぎであるため「買い」
※必ずうまくいくわけではありません。
RSIは逆張りのトレードで使われることが多く、レンジ相場で有効に機能しやすいことが特徴です。
ただし相場に強いトレンドが発生している場合は、逆張りのポイントでも機能しない場合があるため注意が必要です。
初心者におすすめの分析方法④:ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析とは、各国の政治や経済の動向などからチャート分析する方法です。ファンダメンタルズ分析で注目しておくべきポイントは以下の4つが挙げられます。
主な確認事項 | 詳細 |
経済指標 | 各国の政府や中央銀行が公表している経済データです。多くの投資家が注目しており、特に経済発表の前後では相場が大きく変動する可能性があります。自分が取引している通貨の国とアメリカの経済指標は必ず押さえておきましょう。 |
金融政策 | 代表的なものは政策金利の動向や金利の緩和引き締めです。政策金利次第でスワップポイントが大きく変化するため、スワップポイントで利益を得ている方は注視しなければなりません。 |
要人発言 | 各国の政府・中央銀行の主要ポストに就いている人の発言を指します。発言内容によっては相場が大きく変動するためこちらも注視する必要があります。 |
地政学的リスク | 紛争や戦争など国同士のトラブルを指します。トラブルのある国は経済が不安定になりやすく、戦争が起きてしまうと相場が大きく変動しやすいです。取引前に取引を行う通貨の国にどのような地政学リスクがあるか確認しておきましょう。 |
取引をする前はその日に重要度の高い経済指標の発表がないか確認しておきましょう。重要度の高い経済指標は結果次第で相場が大きく動きます。
したがって、リスクを回避するには重要度の高い経済指標発表前後はトレードを控えましょう。ただ、初心者の方だと経済指標の内容や重要性が分からない方も多いかと思います。
FX会社の経済指標カレンダーでは経済指標の重要度がランク付けされています。「経済指標」とネット検索すると様々なサイトがヒットするため、初心者の方はまず経済指標カレンダーの重要度を参考にするとよいです。
金融政策や要人発言、地政学リスクなどはロイターなどのニュースサイトから確認できます。ただ、どのサイトを見ればよいのかわからない方もいるでしょう。
その場合は「ZAi DX」のFXニュースなどのように、FXに必要なニュースだけに絞って公開されているサイトを参考にするとよいです。
FXに確定申告は必要?いくらから?
FXで確定申告が必要かどうかは、状況および所得額によって異なります。例えば以下のような場合には、確定申告が必要になります。
給与所得がある一般的な会社員 | 会社の給料とは別にFXを含めた所得が20万円以上ある場合に必要 |
給与所得がない方(専業主婦や学生といった扶養家族に入っている方など) | FXを含めた所得が38万円以上ある場合に必要 |
個人事業主 | FXを含めた所得の合計額が、所得控除の合計額を超えている場合に必要 |
※ただしこれらはあくまで一例です。確定申告が必要になるかどうかは人によって・状況によって大きく異なるので、詳しくは専門家に相談したり、国税庁のページを参考にしたりしてください。
また税務署や国税庁のHPでは、税金に関する相談窓口を設けています。こういった機関を利用するのも良いでしょう。 |
以上のように確定申告が必要かどうかは、FXを含む所得額を計算しなければいけません。FXの所得額の出し方は以下のとおりです。
「FXの所得額=FXの年間損益-必要経費」
例えばFXの年間損益が30万円・必要経費が10万円の場合、FXの所得額は20万円となります。
必要経費の代表的なものは以下のとおりです。
- パソコン・スマホ代
- 通信費
- 新聞・書籍代
- 受講代・交通費
必要経費が分からない場合、FXに関することでかかった費用(FXをしなければかからなかた費用)をすべてピックアップしてから判断すると良いでしょう。
損失がある場合にも確定申告は必要?
FX損益のトータルがマイナスだった場合、確定申告は不要なケースが多いです。しかしFXで損失が出ている場合でも確定申告しておけば節税につながる可能性があります。
損失の際に確定申告しておくことで、利用できる制度は以下の2つです。
- 損益通算
- 損失の繰越控除
①の損益通算とは複数FX会社で取引している場合に各FX会社の損益を合算できる仕組みのことです。例えば、A社で60万円の利益、B社で50万円の損失が出たとします。損益通算を行えば、10万円の利益として申告が可能です。通算損益をしなかった場合、60万円が利益となるため注意が必要です。
参考:(2)差金決済による差損が生じた場合│外国為替証拠金取引(FX)の課税関係(国税庁)
②の損失の繰越控除とは、損失を3年間繰り越せる制度です。例えば、FXで100万円の損失が出たとしましょう。翌年にFXで30万円の利益が出ると、通常その30万円は課税対象となります。しかし前年の確定申告で100万円の損失を申告しておけば、損失を繰り越せるため30万円は相殺されて課税されません。このように損失の繰越控除を活用すれば、確定申告額が3年間の通算損益となるため、税率を低く抑えられるのです。
これらも細かい注意点などがあるため、詳細は専門家に相談するようにしてください。
その他のFXのメリット
ここまで解説してきた通り、
- レバレッジによって少額の資金でも大きな取引ができる
- 先に売ってから買い戻すことでも利益を得られる
といったFXですが、まだ紹介できていないメリットが2つあります。
- 平日ほぼ24時間取引可能
- 取引手数料が安い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
平日はほぼ24時間取引可能
為替レートは年末年始を除き平日はほぼ24時間動いているため、いつでも取引ができます。したがって、昼間に仕事しているサラリーマンの方でも、帰宅してから取引することが可能です。
外貨預金よりも取引手数料が安い
FXの実質的な取引手数料であるスプレッドは、外貨預金で発生する手数料よりも安いです。利用しているFX会社や銀行によっても変わるものの、スプレッドが外貨預金の手数料よりも1/100や1/10で済む場合もあります。
したがって、外貨預金よりも非常に安い手数料で取引が可能です。
FXのデメリットや注意点!稼げるようになるのは当然難しい
ここまでで「FXはレバレッジによって低資金で大きな取引が可能な反面、損失も大きくなることがある」とお伝えしてきました。
為替レートは各国の政治や経済などの情勢に大きな影響を受けるため、想定外の出来事が世界で起きると急激に変動することもあります。前述のとおり、平日ほぼ24時間取引できるFXですが、寝ている時に為替レートが急変して大損する可能性も0ではありません。
またそもそも、FXをギャンブル感覚で始めようとしている方は要注意。この後詳しく説明しますが、FXにはある程度のセオリーや分析方法が存在します。勉強や情報収集を怠らず、論理的に戦略を立てて、少しずつ稼げるようになっていくものです。
こういった努力ができない方には、FXは向かないことを覚えておきましょう。
FXと株(株式投資)の違いを比較!
FXと株の違いは大きく分けて以下の5つです。
- 投資対象
- 取引ができる時間
- 変動要因と変動幅
- 最小資金
- レバレッジ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
FXと株の違い①:投資対象
FXは円やドル・ユーロなど各国の中央銀行が発行している通貨が投資対象です。法定通貨は約180種類ほどあり、ドル/円やユーロ/ドルといった異なる通貨の組み合わせた通貨ペアへ投資を行います。
一方、株は証券取引所に上場している企業の株式が投資対象です。3,000社以上の企業が上場しており、投資家はその中から投資に適した企業の株を選んで投資を行います。
近年では、証券会社を通じてAppleやテスラなど、米欧の証券取引所に上場している海外企業にも投資できるようになりました。
FXと株の違い②:取引ができる時間
FXは前述のとおり、平日はほぼ24時間取引できます。時差の関係上、24時間必ずどこかの国の為替市場が動いているのが理由で、正確には月曜日の早朝~土曜日の早朝までであれば日本の祝日関係なく取引が可能です。
一方、株式投資の取引できる時間は、証券取引所が開いている平日の9~11時30分および12時30分~15時までとなります。日本の祝日には取引を行えません。
FXと株の違い③:レバレッジ
FXは最大25倍のレバレッジをかけられます。海外のFX会社であれば、888倍や1,000倍などの高レバレッジでの取引が可能です。
反対に株式投資でかけられるレバレッジは以下のとおりです。
- 現物株:1倍
- 信用取引:3.3倍
以上の点から、FXの方が自身の取引スタイルに合わせて自由にレバレッジを選択できます。
FXと株の違い④:必要な資金
FXは数千円程度から始められます。レバレッジを大きくかけられることから、資金が少なくても大きな取引ができ、利益を上げやすいからです。
一方、株式投資はかけられるレバレッジが少ないため、株式の価格分の資金を用意しなければなりません。例えば、1株10万円の株式を10株購入する場合、100万円の資金が必要です。
このように購入する株や株数によって、数万~数百万円単位のまとまった資金が必要なため、FXと比較するとはじめにくいです。
FXと株の違い⑤:変動要因
FXの変動要因は以下のとおりです。
- 経済情勢
- 金融政策
- 突発的なイベント(テロや戦争といった国際的な事件・大規模災害)
- 各国が発表しているGDP(国内総生産)
- 要人発言
アメリカの政策は世界中の市場に大きな影響を与えることから、世界中のトレーダーが注目しています。アメリカの経済指標発表時は相場が大きく変動しやすいため、トレードする際は注意が必要です。
一方、株式投資の変動要因は以下のとおりです。
- 企業業績
- 景気
- 政治・経済
- 為替
株式投資の場合、主な変動要因は企業業績です。ただ、グローバル展開している企業ですと、FXと同じく海外の経済情勢や為替の動向も株価に影響します。